【書評】エッセンシャル思考 最少の時間で成果を最大にする

書評 エッセンシャル思考 最少の時間で成果を最大にする読後レビュー・書評

「毎日毎日、やるべきことが多すぎる!」

きっと誰もが、程度の差こそあれ経験したことがある感覚だと思います。

私は昔から今日もやろうと思っていたことが全然できなかった…と思いながら布団に入ることが多い人生でした。

とにかく要領が悪くて、優柔不断で、そのくせ細かいことが無駄に気になる完璧主義。

どの作業から取り掛かるか?と考えているうちに他の「やるべきこと」を思いついてしまい、結局本当にやりたかったことができず、何もしてないわけじゃないのに「今日も何もできなかった」という劣等感だけが残る……なんとも生産性のない生活が日常でした。

そんな毎日をとにかく変えたい!
効率よくタスクをこなせる自分になりたい!と思い手にとったのがこの本でした。

ただ、読み終わってみると(というか前書きの時点で)ただ目の前のタスクをこなすより大事なことを教えてくれる本だったのです。

今までの私のように「今日もやるべきことができなかった」と思いながら布団の中で落ち込んだことのある人は、ぜひ読んでみてください。

マジで人生観変わります。

この本はこんな人におすすめ
  • 毎日やることが山積みで、なかなか進まない
  • 優先順位をしょっちゅう間違えてしまう
  • 掲げた目標が達成できないことの方が多い
  • いろんなことに手を出しすぎて、どれも中途半端
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そもそも「本当にやるべきこと」って何?

この本に書いてあるのは、よりたくさんの仕事を効率よくこなすための裏技とかではありません。

コンセプトは「より少なく、しかしより良く」

やるべき仕事を減らしてその分エネルギーを大事な仕事に集中しましょうというのが一番のポイントです。

「人生をシンプルに」という面では、嫌われる勇気などにも通じるところがありますね。

この本では大きく分けると

①どの仕事が大事か見極める
②それ以外の仕事をどうやって減らすか
③残った大事な仕事を計画通りに進めるにはどうするか

といったことが丁寧に書いてあります。

各章でいい例・悪い例が具体的に書いてあるので、机上の空論で終わらずに具体的にどうしたらいいかのヒントがたくさんあるのも嬉しいところ。

ただ私、この本に書いてあるエッセンシャル思考を実行に移す上で一番大事な、軸の部分が不安定でブレまくっていました。

「私にとって、本当に大事なことって何?」
ということ。

ここが決まらないとそもそも「大事な仕事」を決めようがないんですが、たぶん私と同じように思いつかない人も少なからずいると思います。

著書の中では

  • 自分は何が大好きか?
  • 何がいちばん得意か?
  • 世の中の大きなニーズに貢献できるのは何か?

という三点で考えるのを推奨しています。

はい、私と同じタイプの方はもうお気づきですね。

自分が好きなことは仕事になんの関係もない…
何かいちばん得意かって聞かれるのが辛い…
私なんかが世の中に貢献できることなんてあるわけない…

自己肯定感底辺の人間にはキツすぎる選考基準ですね。

就活地獄を思い出してしまった方はごめんなさい。私もです。

思い出すだけで泣きそう

とはいえ、実践できたら今悩んでいる「やるべきことが終わらない」地獄からは抜け出せそうな予感がひしひしするのも確か。

というわけで、ここからは自己肯定感も実績もない私が「一番大事な目標を立てるまで」の考え方を晒してみようと思います。

目標を立てる段階で躓いてしまう方の助けになれば幸いです。

自分は何が一番大好きか?

自分が一番好きなもの。

いろいろと考えてみた結果、私の場合は「やりたいことをやりたいようにする時間」かなと思いました。

ひとり部屋にこもってアニメ見るのも好き。
体力の限界まで張り付いてゲームするのも好き。

活字しかない真面目な本を読むのも好き。
ギャグ寄りのラノベを一気読みするのも好き。

長い付き合いの友だちや家族と他愛ないことでぐだぐだしゃべるのも好き。
目的もなくショッピングモールをぶらぶらするのも好き。

でも、ゆっくり本が読みたいときにどうでもいいことで話しかけられるとイラッとするし、ゲームのイベント回したい日に友だちと会う約束が入ってしまうと正直ちょっと憂鬱。

突き詰めて考えてみると、「何が好きか」というより「そのときやりたいことができているか」って基準で考えている節があるようです。

ということを考えると、「そのときやりたいことをやりたいようにできる=自由に使える時間」が私にとって一番大事だと思います。

あなたにとって一番大事なものはなんですか?

モノにこだわらず、自分が一番落ち着けるとき、楽しいと思えるときのことを思い出してみましょう。

もしも見つからなかったら、逆に「〇〇でさえなければとりあえずいい」みたいなことを書き出していくのもいいかもしれません。

その〇〇を全部避けられてれる状態が今思いつく最高の状態のはずです。

何が一番得意か?

私に限らず自己肯定感の低い人間にありがちなことですが、「得意なこと」を聞かれるとつい他人と比べて優れているところを探そうとしてしまうんですよね。

いや、んなもんねーよ!
強いてあげるならの○太に負けないレベルで長時間寝れることぐらいだわ!

って履歴書の特技欄とにらめっこしながら悪態ついていたのが昨日のことのよう…(ウッ頭が)

でも、ここはそんなに難しく考えなくていいです。

自分が持ってるスキルとか、今やってる仕事の中で一番得意かも?と思えることから探してみてください。

あるいは、他の人はやりたがらないけど自分はそんなに苦にならない、ということがあればそれは立派な「得意なこと」だと思います。

私の場合、「正解が決まっている仕事」「文字を読み書きすること」とかが当てはまります。

前者は頭を使わなくていいとかいう話ではなく、自他ともにはっきりわかるここまでできてればOKの基準がある仕事がやりやすいってことです。

やろうと思えばどこまでもクオリティを上げられてしまう仕事だと、もともとの完璧主義と要領の悪さが邪魔して一向に仕上がらないんですよね。

この二つを実生活に当てはめてみると。

最近EC業界に転職したのですが、現在は某ショッピングモールの店舗をひとつと、自社メディアのウェブマガを担当させてもらっています。

モールの方はネットショップでありながらアクセス解析やメルマガ配信ができないという致命的な欠点があるので、主な作業は商品ページやバナーの作成といった「正解がある程度決まっている仕事」です。

ウェブマガに関しては商品の販促がメインになるので好きなことを好きなように書くわけにはいきませんが、記事を書くにあたっての下調べでブログなどの読み物に触れる機会が多いので、今のところ楽しくやらせてもらっています。

概ね「得意なこと」ができている本業に加えて、今こうして書いているブログや最近始めたせどりがあります。

どちらもまだまだ軌道に乗っているとは言い難いですが、「文章の読み書き」ができるブログと、私の中で「正解が決まっている仕事」のせどりなので、少なくとも方向性は間違ってないのかなと思いました。

もし私のように「時間」が一番大事だと思っていてまだ副業や投資を始めていないなら、本当の自由を手に入れるお金の大学を読むか、著者の両学長がやっているYoutube動画を片っ端から視聴するのをおすすめしておきます。

時間があるなら断然Youtube推奨です。
情報量も本数も再生数も半端ない。

私自身は両学長の存在を知る前から副業と投資を始めたのですが、動画見てるだけでもりもりお金の知識が身につきますよ。

世の中の大きなニーズに貢献できるのは何か?

「入社した暁には〇〇で御社に貢献したいと思います!」

「でもそれ、ウチじゃなくてもできるよね?」

ああああああああああああああ……(すみません)

でも、ここでも就活みたいに難しく考えなくて大丈夫。

「この仕事がうまくいったらどんな人の役に立つか?」という基準で考えてみます。

今抱えている仕事の中で、何故かはわからないけどみんなそうしてるから、という理由でめんどくさい手順を踏んでいるものはありませんか?

本当はああした方がいいんだけど、こうしないと上司が怒るから……という理由で成果が出ていないものは?

報告書のグラフの色とか、パワポのアニメーション効果どれにしようとか、内容に直接関係ないことで長々と悩んでいませんか?

私の経験から言うと、理由がわからないルーティン作業は昔からいる職員ですらその理由を知らない・覚えていない、または本当は必要ないことをわかった上でやり方を変えるのが面倒だから放置しているパターンがほとんどです。

その手順を踏む意味が特にないとわかったら、思い切って改善策を提案してみましょう。
面倒なことだからこそ、最初に声をあげてくれたあなたに感謝する人が少なからずいるでしょうし、空いた時間を生産的な仕事に使えます。

仕事の結果より過程にこだわるタイプの上司には、「こっちのやり方の方がうまくいくはずです」と根拠を提示して説得してみます。

「そんなの聞いてもらえたら苦労しないよ……」って思いますよね?

その会社や仕事が好きで好きでたまらないなら別ですが、会社の利益より自分の考えに固執する上司の元で働いていても時間の無駄なので、思い切って転職するのがおすすめです。

そんな会社だと、さっさと成果を上げてその上司より上に行くというのも難しいと思うので。

報告書やパワポのデザインに関しては、素人がいくら弄り回しても傍から見れば対して変わらないのが現実です。

自分で納得いくきれいなグラフ=ただの自己満足

ということを肝に命じます。

大事なのはグラフの色や種類ではなく、なぜそのデータを選んだのか?どんな対策をすれば成果を上げられるか?をきちんと説明できること。

このあたりの考え方はそれちょっと、数字で説明してくれる? と言われて困らない できる人のデータ・統計術で学びました。

こんな感じで、自分の仕事をひとつひとつ吟味してみましょう。

「やらなきゃいけないと思っていたけど、案外どうでもよかった」と思えるものが一つでも見つかれば、とりあえず一歩前進です!

3つのポイントをもとに自分の「一番大事な目標」を立てる

ここまで、自己固定感底辺人間なりの目標の見つけ方を書いてみました。

あなたの目標は見つかりそうですか?
少しでも参考になっていたら幸いです。

「一番大事な目標」さえ見つかれば、あとはこの本に書かれているエッセンシャル思考をひとつひとつ実行していくだけです。

どれもこれも、理論はわかるけど実行するのは勇気がいることばかりですが、きっと数年後には見違えるほどシンプルに生きられている自分がいると思えます。

何もかも中途半端になってしまう仕事のやり方を卒業して、本当にやる価値がある仕事に全力投球できるようになるまで繰り返し読むことになりそうです。

ここで、未だに目標のヒントが見つからない人のために私が立てた目標そのものも晒しておきます。

ちょっと恥ずかしいですが、もし達成できたら褒めてやってください。

もこの一番大事な目標

65歳までに経済的自由を達成して、やりたいことをやりたいようにやって毎日を過ごせるようにする

前述したとおり、私にとって一番大事なものは「やりたいことをやりたいようにする時間」です。

経済的自由=働かなくても生きていける=毎日好きなことをしていられる
という意味で、経済的自由はまさに理想。

私が65歳になるころに年金制度がまだあるか微妙なところですが、仮にあったとしても支給年齢は引き上げられているだろうし、生きるために仕方なく老後も働き続けるなんてまっぴらごめんです(できることなら今すぐにでもリタイアしたい)。

そしておそらく、70代になってくるとお金があっても体が言うことを聞かなくて諦めることが増えると思います。

少なくとも5年くらいは「第二の人生を心の底から楽しめる」時間がほしい。

できれば最期のときに身寄りがだれもいなくても、見ず知らずの人に迷惑かけないように「後始末」ができるだけのお金は作っておきたい。

というわけで、ひとまず65歳を目標にしました。

とはいえ、ただ目標に掲げるだけではお金は増えません。

一番大事な目標を達成するための第一歩として、もう一つ目標を立てました。

一番大事な目標を達成するための、直近の目標
  • 2020年の間に副業で月3万稼げるようになる
  • 余剰金はつみたてNISAなどのインデックス投資に回す
  • 副業でやることを減らしてその分全力投球する

ちなみに、今のところの副業収入はマイナスです。笑

せどりの不良在庫や仕入れのタイミングが原因なので、まずはそこを改善しつつ年内に月3万のプラスを目指します。

稼いだお金はインデックス投資に。
自由の時間が欲しくてやってる投資に時間を使いたくないので、今後も個別株はやらないと思います。

そして、個人的に一番気をつけたいのが副業でやることを減らすという部分。

せどりにしろブログにしろ、やろうと思えばいくらでも手を広げられる世界です。

最近は新しいことを調べすぎて、肝心の成果が全く出ていないことに気づきました。

そこで、まずは自分で決めた「これ!」ということだけに集中します。
あっちの方がよかったかも……と思えることに出会っても、それがベストではなくベターだったら切り捨てる。

「やれることは片っ端から手を出して、芽が出たやつを育てよう」と推奨する副業スタイルをよく目にしますが、それに惑わされずに信じた道を進む。

とても難しく感じますが、これがこの本に書いてある「エッセンシャル思考」を実行するということです。

まずは直近の目標を達成できるようにがんばる( ・ิω・ิ)

【書評】エッセンシャル思考 最少の時間で成果を最大にする:まとめ

果たしてこれを書評と呼んでいいのか自分でもよくわかりませんが、私の人生の教科書がまた一冊増えたのは嬉しいことです。

この本を読むにあたって重要なのは自分にとって一番大事なことは何か見極めること

これは人それぞれ違うはずなので、本を読んでも正解は見つからないと思います。

まずは静かな空間で、できれば本を読み始める前に自分と向き合う時間を作ってください。

「一番大事な仕事を始めるために、一番大事な仕事を見極める」という、大事な仕事です。

私がうんうん唸りながら、自分なりに考えた過程があなたのお役に立つことを願っています。

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